時代に逆行しても社員に泥臭く関わりたい!

株式会社セキネ 代表取締役 関根 洋一
創業から92年の歴史を持つオフィス創りの専門商社として、顧客数は千葉県内で13,000社以上を誇ります。アスクルの販売代理店として、売上はトップクラスで、ここ数年増収増益を続けています。

営業2名でも売上は全国ベスト30位以内

-事業内容と会社の現状について-
当社はアスクルの販売代理店として、オフィスで必要な事務用品や文房具、食料品などを地域の企業に販売しています。インターネットを使った通販業界そのものが成長していることもあり、業績は堅調です。アスクルの扱う品数が100万点にまで増えるなど、利便性が高まっていることにより導入する企業の裾野が広がっていることが大きな要因でしょうか。
創業から92年の歴史を持つ老舗企業である当社では、金融機関などの優良企業をはじめ、お客様は13,000社以上にのぼります。最近では、スケールメリットを活用した事務経費のコストダウンや、データベースを活用した事務の合理化などを提案するコンサルティング型の営業活動にシフトしてきて、更に付加価値の高いサービスが提供できるようになってきています。

そんな当社の一番の成功要因は、中小企業には類を見ないIT化とシステム化による業務の合理化で徹底的に生産性を上げてきたことだと思います。情報のデータコンバートやソフトの簡素化によるパート活用の仕組みづくりなど、バックオフィスの管理体制に徹底してお金をかけてきました。現在、全国に約1500社あるアスクルの代理店の中で、当社の売上はベスト30に入っていますが、営業はたったの2名しかいません。それ以外に5名の内勤スタッフがいるだけです。


営業2名でよく売上が維持できますねとびっくりされるのですが、内勤スタッフの事務工数が圧倒的に少ないため、電話対応やメール対応でお客様とのコミュニケーションに一手間かけることができます。それにより契約率や単価を上げるといった営業支援を実現しているのです。
また、当社としては、アスクルという会社と取引をすることで、様々な経営ノウハウを吸収することができていることも大きいと感じています。システム開発を初めとして、様々な顧客満足度調査で何度も一位を取っているだけあり、社員教育、クレーム対応など、経営的に勉強になることが数多くありますね。

「居る気」のある社員はみな辞めた

-組織変革について-
業務の効率化を実現したと、簡単に言いましたが、体制を変革させるのは簡単ではありませんでした。アスクルの代理店を始めるまでは、老舗の文具の問屋として古い流通システムの中で効率の悪い営業活動を行っていましたから。
10年ほど前になりますが、事業を大きく転換し、仕事のやり方も大きく変えたことで、多くの社員が辞めました。「やる気」ではなく「居る気」のあった社員は全て辞め、今は、会社の理念や経営方針に賛同してくれる社員だけが残っています。その軸になっているのが、12年前に新卒で採用した今の部長です。新卒者は会社の色に染めやすいといいますが、よく会社の変革期を一緒に乗り越えてきてくれたと感謝しています。

組織変革にあたっては、社員の会社に対する意識調査を何度も行いました。当初は、「経営方針が不明確」、「価値観が共有されていない」などの不満が多く上がりました。社員アンケートにこんなことを書かれるとさすがに腸が煮えくり返りましたが、自分の経営が悪かったと反省し、1つずつ改善をしてきました。今は、経営計画書を毎年作成し、全員が携帯しています。経営方針、価値観ともに全社員に共有され、社員の会社に対する評価は昔と逆になりましたね。この経営計画書が会社を支えてくれています。

時代に逆行しても社員にはおせっかいに関わる

-人材育成について-
そんな少数精鋭で企業経営を行っていることもあり、人材育成に関しては少し時代遅れかもしれませんが、かなりおせっかいな関わり方をしています。毎週2回、早朝勉強会を行い、経営理念や経営方針の共有を行ったり、外部の経営者が集まる会合に積極的に連れて行ったり、組織を強くするために経営と紐付けた飲みニケーションも積極的に行っています。
正直なところ、働き方改革が取り沙汰される今の時代には逆行しているかもしれませんし、働く時間や環境を優先しがちな若者の体質にはなかなか合わないかもしれません。でも、私は今の働き方改革推進の流れがすべて良いとは感じていません。
私のやり方もすべてが良いわけではありせんが、社員とは人間対人間として、熱く仕事や人生を語れる関係を築きたいと考えています。やる気のある社員と理念共有をしながら、一緒に会社を伸ばしていきたいですね。

-今後について-
事業概要で少し説明しましたが、アスクルのサービスが進化することにより、スケールメリットを活用したコストダウンやデータベースを活用した事務の合理化などを提案するコンサルティング型の営業活動の機会が増えてきました。ここにもっと力を入れていきたいと考えています。これまでは仕組みの合理化により、出来る限り人の要らない経営を行ってきましたが、これからは新たなチャレンジとして、採用活動を強化していきます。
おせっかいな社長や先輩がいる少し古い会社ですが、今の時代にこんな会社があってもよいのではないですか(笑)
中途採用を成功させて次のステージに進んだら、改めて新卒採用にチャレンジしたいと思います。

聞き手:千葉キャリ 種村(写真左)

社名 株式会社セキネ
事業内容 事務用品、事務用機器の販売
家具、什器の販売
ASKUL代理店
営業・コスト削減コンサルティング
代表者 代表取締役 関根 洋一
創業・設立 1925年(大正14年)1月 創業
住所 千葉市中央区中央4-5-1 Qiball 2F
URL http://www.kk-sekine.com/
採用状況 中途採用

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