理念経営と専門性を高めるための社員教育を重視

株式会社ウッディホーム 代表取締役社長 細木 正盛
昭和61年に創業し31年を迎える地域密着のリフォーム会社。新築住宅の建築も手がけています。「LIXILリフォームショップ」の加盟店として全国的な数々の賞を受賞しているほか、ホームプロ(リクルート運営)の全国カンファレンスでは毎年千葉県NO.1の実績を誇ります。現在は千葉県内5ヵ所に拠点を構え、今年も新たな拠点を出店予定です。

健全なリフォームを行うことで市場全体を育てる

-市場の状況や会社の現状について-
リフォーム業界は好調です。現在の国内市場は7兆円ほどですが、政府はこれを2025年までに12兆円に、中古流通と合わせて20兆円の産業に成長させたいと考えているようです。この市場の成長の波に乗りつつ、「健全なリフォーム」を目指していくことが今、リフォーム会社に求められています。「健全なリフォーム」と言うのは、大量生産大量消費による価格競争をするのではなく、お客様の快適な住空間を作ることに真剣に向き合うリフォームということです。それにより、お客様のリフォーム業界への信頼感が増し、市場拡大のスピードが高まると考えています。

市場が好調な分、リフォーム会社間での競争はとても激しい状況です。それこそ、お客様に快適な住空間を提供し、満足いただけるリフォーム会社でなければ生き残っていけません。最近は、リフォーム業界も飲食業界の食べログと同じように満足度が点数として表に出るようになってきています。これを元にお客様に判断されますので、お客様に向きあう姿勢がこれまで以上に重要になっていますね。幸い当社では、満足度調査の結果も良く、評価の透明化がプラスに影響しています。

-会社の成長要因について-
その中で当社が成長を続けている要因としては大きく2つあります。
1つは、理念経営を徹底しているということ。先ほど、経営の姿勢が重要になっているという話をしましたが、例えば、「当社がなぜリフォーム事業を行っているのか」「当社はお客様にどういう姿勢で向き合うのか」「国策の中で当社はこの先どんな方向に向かっていくのか」といったことが全社員に徹底されていないといけません。当社ではこの理念の浸透をものすごく重要視しています。新卒も中途も入社初日には私が、1日かけて当社の経営理念について徹底的に説明します。当社の経営理念は「お客様の100%の幸せと感動」ですが、ここで言う「幸せ」とは何か?、「100%」とはどういうことか?といったことに至るまで細かく説明しています。

この理念が浸透していないと本当に心のこもったサービスはできないと考えています。例えば、お客様宅のリフォームを行う際に、当社では向こう三軒両隣のお宅の前まで掃除をします。そこで仕事をさせていただいていることに感謝をして掃除をするわけですが、その本質が腑に落ちていないと、単なるポーズにしかならないのです。本当の優しさ、本当の思いやり、本当の気配りというのはにじみ出てくるものです。そのために人間性を高めていくことが重要だと考えています。理念経営により、社員の人間性を高めていくことが私の役割ですね。

耐震診断までできる専門性が強み

成長要因のもう1つは専門性を高めていることです。技術レベル、専門レベルを高めることで当社にしかできないリフォーム提案を実現しています。例えば、お客様から壁のひび割れ修理の依頼があった際に、単純に塗装の見積りを出すのではなく、そのひび割れが何に起因しているのかを調べます。もし躯体に問題があってひび割れが生じていたのであれば、塗装し直しても問題は解決されません。単なるひび割れだと思っていたら、実は家の構造に問題があって補強工事を提案させていただく必要があった、といったことも少なくありません。ここに塗装しか提案しないリフォーム会社との差別化が生まれるのです。

多くの中小リフォーム会社では、建物の構造に関わると責任が大きくなるのでなかなか手を出せないのですが、当社では、建物の構造全体まで診断できる高い専門性、技術力を身につけています。中でも耐震診断においては、千葉市内で一番数をこなしているという自負があります。
また、構造だけでなく、デザインに関しても同じ。早くからデザイン室を立ち上げ、間取りや空間デザインなど、快適な住空間を作るためにお客様への提案の幅を広げられるよう準備しています。5年連続で全国デザインコンテストで受賞しています。

-社員教育について-
この専門性を高めるための教育を徹底的に行なっています。社内に「品質向上委員会」や「耐震委員会」、「ウェブ委員会」といった様々な委員会が立ち上がっており、各店舗を代表したメンバーが喧々諤々と意見を言い合いながら、学んでいます。当然、会社の評価基準にもこの委員会への参加に関する項目があります。
ここで学んだことを各店舗に持ち帰って、現場に活かすわけですが、現場推進するにあたっては委員会に店長よりも強い権限を持たせています。それにより高いレベルの品質保証を実現しています。

最近の具体的な活動としては、耐震委員会においては、熊本の震災にボランティアで参加し、現場復興に貢献するとともに、構造と損壊度合い等について研究し、知識として持ち帰ってくるといったことも行いました。また、営業分野においては夫婦のライフスタイルの違いなどをアンケートし、プロファイリングした上でその家庭に対する最適なリフォーム提案を行うということまで行っています。
「委員会」を軸に社員それぞれが知識習得、技術習得に高い意欲を持って取り組むというのが当社の社風ですね。

-人材採用について-
ご多分に漏れず苦労していますが、採用強化のための最近の取り組みとしては、募集する際の給与水準を引き上げました。これまでは幅広く人材を求める採用活動を行っていましたが、力のある優秀な人材が応募しやすいように、提示給与の下限を思い切って高くしました。新卒採用に関しても、来年からは初任給を見直し、大幅に引き上げる予定です。

また、入社後に早期に離脱しないように、初めの1年でここまで、次の1年でここまで育てるといったように、教育体系をしっかり作って、目安となる知識、技術、意識などのレベルを定めています。特に技術面に関しては、30歳までに主要となる資格を取れるようになって欲しいと考えていますね。勉強による知識収集、現場での実践、振り返りというPDCAを回せる長期的な教育体制を整えられるようになってきているので、今後、入社する新入社員はかなり恵まれているのではないかと思います。

事後ではなく予防を意識した働き方対策へ

-働き方について-
社員の働き方に関しては、業界全体の問題でもありますが、正直まだまだ課題が多いのが現状です。残業時間を減らしたり、休日を増やすために、ちょうど今就業規則の見直しをしているところです。最終的な理想として、生産性をアップしながら週40時間労働でボーナスを貰えるようにするために、労働局経由で社労士に来ていただき、どうしたらいいのか議論しながら、いろいろと対策を立てています。
具体的な改善策としては、例えば、タイムカードを電子化し、店舗ではなく本社で一括管理できるようにしました。これにより、各店舗の労働環境をチェックしながら予防的な関わりができるようになり、良い効果が出ています。その他、部門のトップの意識を変えることに一番注力していますね。トップが働き方に対する意識を変えることで改革のスピードは高まりますから。先日も、ある部門長から部門スタッフの有休取得率UPに対する提案が上がってきました。まだまだ、改革スピードは早くありませんが、一歩ずつ進めていきたいと思います。

-今後について-
水回り、塗装、営繕、といったリフォームに関わる各分野の専門性をもっと高めていきたいと考えています。そのためには、多能工や職人の育成など、技術をしっかりと継承していく体制を整える必要があります。これらを着実に進めて、お客様から絶対の信頼を獲得できる健全なリフォーム会社としてまだまだ成長していきたいと思います。

聞き手:千葉キャリ 種村(写真右)

社名 株式会社ウッディホーム
事業内容 新築、増改築、水廻り、外構、屋根外壁工事
建設業千葉県知事許可(般-29)第32930号
官工事業千葉県知事許可(般-29)第32930号
一級建築士事務所 千葉県知事登録 第1-1512-6535号
ISO9001取得
代表者 代表取締役社長 細木 正盛
創業・設立 1986年
住所 千葉市稲毛区長沼原町286-1
URL http://www.woodyhome.com/
採用状況 新卒採用 中途採用

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